2011年12月29日

なぜMINOLTAのレンズか?



「MINOLTA LENS SPIRITS」って「如何にαレンズが凄いか!」を書いた本があるんですが、
これはMINOLTAが企画したんじゃなくて、
言い出しは竹内敏信さん馬場カメラマン、篠山紀信さん、他沢山のカメラマンや写真家・ユーザーからの要望で作られた本なんです。

フィルムからデジタルに変わった変革期にCanonもNikonもレンズを一新しましたよね。
あればご存知のようにフィルムでは影響しない後方フレアを各社「まぁええやろ」にしていたんです。
ところがMINOLTAはこれを「良し!」とはせずに徹底的に画質にこだわって全く妥協しないレンズを作っていたから
デジタルになっても殆ど全てのレンズが大丈夫だった。
本当にバカなくらいに生真面目なレンズなんです。(苦笑)

いつか営業さんに「皆が喜ぶシャープでコントラストの高いレンズは作れないんですか?」と聞いたんですが、
帰ってきた答えが
「シャープでコントラストの高い見栄えのいいレンズはいくらでも作れますが、ありのままをありのままに伝えるレンズがウチの思想でしてすみません」と。
あと
「画質(だったかな?)優先なので見栄えやデザインは悪いものもありますが、中身はキッチリと魂を入れているつもりです。」とも言われました。
まぁAFが遅いだのフードなどの見栄えも相当悪く言われてましたが、
口径触を無くす為に大きく・せり出した後ろ玉(85Gと85Zの解放のボケの差)やフレアカッター、
内部反射を無くす繊毛処理、円形絞り、他社の10倍以上まで精度を高めたハイブリッド非球面レンズ(2/3は破棄されるそうです(^^;))、
緑のロッコールにあるようにマルチコーティングなど徹底的に光学性能と使いやすさ重視です。

僕も工業高専出身で某技術派遣会社にいてオムロンさんやらいすゞさんやらいろいろ設計に携わりましたが
こんなに情熱の詰まった製品は他にはなく、
「やり過ぎちゃう?」とも思いました。

最近はsigmaに同じものを感じますが、
ハッキリ言ってTLMで濁して欲しくない気持ちで一杯です(^^;)

まぁMINOLTA好きな者が話せば3日間くらい語り合えるような情熱のある会社で製品だったんです。

これって日本人にしか出来ない仕事じゃないでしょうか?
「細やかな気配り」と「相手や自分を誤魔化さない心」は何百年もの伝統ある老舗の名店です。

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posted by すえしん at 09:28 | Comment(4) | TrackBack(0) | αレンズ・MINOLTA
この記事へのコメント
ならばなぜαを譲渡しちゃったんでしょう。僕はミノルタは最後に一番大きな裏切りをしたと思っています。
Posted by riverwood at 2011年12月29日 20:33
いい話ですね。
だから私は、カメラもレンズも会社も好きです。

ミノルタは資産の命を伸ばすために譲渡したんだと思っています。
していなかったら、レンズを生かすボディが無くなってしまいます。
苦渋の判断だと思います。

先日ようやく35mmF2NEWを入手できました。
Posted by かずけん at 2011年12月29日 20:43
>riverwoodさん

正直潔白だからこそ弱みにつけ込まれたようですね。

ハネゥエルのAFの特許の訴訟でCanonやNikonやPENTAXなどは結託して和解金を積んで和解した。
MINOLTAは最後まで潔白を主張して全ての損害金を払うハメになった、と。

ハネゥエルって調べたら他にも特許の横取りで損害金で儲けているような会社ですから。(苦笑)

正直者がバカを見るのはなれてますが、それを「良し!」とするのは心が許しません。
Posted by いなカメラマン at 2011年12月29日 20:50
>かずけんさん

>先日ようやく35mmF2NEWを入手できました。

おめでとうございます!^^/

あ、MINOLTAの工場跡、行ってきます!
Posted by 末藤慎一朗 at 2011年12月30日 01:29
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